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水槽を立てるということ

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こちらは我が部屋に鎮座する水槽の、少し前までの様子です。現在はもっと苔生してしまって、今は全体を刈り込んで再生を待っている段階です。

 

さて、私が水槽を始めたのは3年前、2013年の夏です。およそ2年半程度経過したことになります。当初は金魚を飼い始めたところから始まり、現在では金魚水槽と、写真の熱帯魚&水草水槽の2本が立ち上がっています。

 

水槽を「立ち上げる」

新しく水槽を用意して何らかの生物なり植物なりを育て始めることを、「水槽を立てる」または「水槽を立ち上げる」と呼びます。日本語で「立ち上げる」を使うのは、「会社を立ち上げる」「パソコンを立ち上げる」など、なにやらゴチャゴチャっとした作業があって、やっと準備が整う、というような場合に使われます。パソコンもユーザーこそボタンをポチッと押すだけですが、当のパソコン本人は中でめちゃめちゃがんばってるわけです。話が逸れましたが、水槽も水入れて魚入れてはい終わり、というわけではないということです。

 

水槽の基本の”キ” - カルキ抜きとぶくぶく

普段水槽と縁の無い方にとって一番水槽を意識するのは、縁日ですくってきた金魚をどうするか、という時ではないかと思います。そして水槽といえば「カルキ抜き」と「ぶくぶく」ですよね。

 

カルキ抜きというのは、魚体に悪影響をもたらすとされる塩素(次亜塩素酸、カルキ)で消毒された水道水から、それを取り除くための行程や薬品のことですね。一般にはバケツに一日汲み置いたり、ハイポと呼ばれる薬品を投入することで塩素を抜いたりするわけです。そしてぶくぶくというのは水中に泡を立てて酸素を送り、魚の酸欠を防ぐための装置です。これらは皆さんにも広く知られている飼育術であり、実際我々も大事にしているポイントでもあります。

 

 

しかし、水槽を立ち上げると呼ぶに当たって最も重要なのが、「ろ過」という行程になります。これはあまり一般的に知られてはいないかもしれませんが、我々水槽の世話を日常の一部とする者にとっては大変重要なものです。どれだけ楽できるか、に関わってきます。

 

自然の浄水機能「生物ろ過」

野生の魚が住む川や池などには、たくさんのバクテリアがいます。彼らは大きな生き物達の排泄物などを分解する働きを持っており、これを「生物ろ過」と呼んでいます。彼らのおかげで水の流れが少ない池などでも生き物が元気に暮らしているのです。これらのバクテリアを人工的な水槽の中で維持するための装置をろ過装置(あるいはフィルター)と呼び、これらの力を借りて我々は水質を維持しています。そしてこのバクテリアを増殖させ、安定させる作業のことを指して、立ち上げるという表現を用いるのです。

 

一度立ち上がった水槽内の環境は大変強く、私の環境でも3週間以上は水を換えなくても大丈夫ですし、人によっては一度も水を換えることなく、蒸発した水を足すだけの金魚飼育環境を作り上げている人もいるほどです。

 

 

みなさまも、縁日で金魚をすくったときには、カルキ抜き・ぶくぶくの他に、「ろ過」を覚えておいてくださいね。ホームセンターなどで、400円もあればぶくぶくと合体した簡単なものが買えますから。