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Wi-FiとLTE、違いが分かりますか?

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photo by waynesutton12

 

最近テレビなどを見ているとよく思うのですが、スマートフォンの電波は全てWi-Fi(ワイファイ)だと思っている人が少なからずいるような気がするのです。Every Little ThingがCMでやっていたLTEなるものが、本来のスマートフォンの基本の電波なのですが、今やWi-Fiスマートフォンの電波のスタンダードになりつつあるような気がします。この記事では初・中・上級の三段階に分けて、Wi-FiLTEの違いをご説明します。とっても長くなってしまいましたが、初級を知っていれば生活の中で困ることはありませんので、それ以降は読み飛ばしてもらっても全く問題ありません。

 

Wi-FiLTEの違い ~初級編~

簡単に言えば、LTEスマートフォン単体でどこでも繋がる電波です。設定も特に必要なく、ただスマホを持っていれば勝手にLTEに繋がっています。

 

一方でWi-Fiは電波を飛ばす機械を用意しなければいけません。たとえば、外で使う場合は "モバイルWi-Fi" や "ポケットWi-Fi" と呼ばれる小さな機械が必要です。また家で使うときには自宅のインターネット回線に "無線ルータ" や "Wi-Fiルータ" と呼ばれる機械を設置しなければいけません。お店やオフィスなどで「Wi-Fi使えます」と書いてあるようなところでは、そのお店や携帯キャリアが、Wi-Fiの電波を飛ばす機械を設置してくれているのです。またLTEと違って、Wi-Fiに繋ぐための設定をしたりパスワードを入力したりしないといけない場合がほとんどです。

 

利用料金に関しては、LTEは携帯会社から請求が来ます。一方Wi-Fiは、自宅なら自宅のインターネットを契約している会社、お店等ならそれぞれ無料だったり別料金だったりと様々あります。

 

また使用者にとって重要なのが、データ通信量。LTEは携帯会社のデータ通信量に加算されていき、通信量制限に影響してきます。一方でWi-Fiは携帯会社とは関係ないため、基本的にはいくら使っても制限がかかるということはありません。

 

Wi-FiLTEの違い ~中級編~

LTEは携帯電話会社によって設置されたアンテナ(基地局)から発信される電波です。基地局からある程度の距離の範囲にいる人は、みんなでその基地局を共有します(ついでに言うと、WiMAXというのも同じようなもの)。現在流通するほぼ全てのスマートフォンは、このLTE回線に標準で接続します。今や電車の中でもみんなYoutubeを見たりNetflixを見たりと、たくさんのデータ通信を行いますが、電波だけでたくさんの人の通信を管理するのは大変なのです。だから、携帯会社はあまりにもたくさんの通信をしている人には、ペナルティとして通信制限を課すようにしているのです。

 

一方Wi-Fiは、実は元々が無線ではありません。ご自宅にWi-Fiを設置されている方はお分かりかも知れないですが、自宅に引いている有線のインターネット(フレッツ光とかADSLとかNUROとかそういうやつ)に、スマホやノートPCを繋ぐためにWi-Fiルータを置いて使っていると思います。お店等に設置されているWi-Fiも、基本的には有線のインターネットを使っているはずです。つまりWi-Fiというのは、どこかから何とかしてインターネットへの接続を用意して、あとちょっと届かないところを無線にしちゃえ!というために使われる電波なのです。だから、元々のインターネットが使い放題の契約になっていれば、Wi-Fiだって使い放題です。ちなみに、有線のほうが無線に比べて安定して大容量のデータ通信ができるため、普通有線には通信制限がありません。

 

しかし、モバイルWi-Fiに関しては少し事情が異なります。モバイルWi-Fiの機械は、家に置いているWi-Fiルータと同じような機能を持っているのですが、インターネットに繋ぐとき、家ではフレッツ光とかの有線回線を使っていたのに対し、モバイルWi-FiではLTE(やWiMAX)を使用します。つまり、LTEの電波をWi-Fiの電波に変換してくれるようなものなのです。だからこれを使うと、LTEが使えないノートPCやタブレットでもインターネットが使えるようになります。しかし結局はLTEを使っているので、モバイルWi-Fiの契約には通信制限がある場合もままあります。

 

Wi-FiLTEの違い ~上級編~

LTE移動体通信用の無線規格です。4G(4th Generation、第四世代)と呼ばれることもありますが、本来は3.9Gという、本物の4Gの一歩手前の規格です。基地局を介して、直接インターネット(WAN)へと接続することになりますので、使用者側では携帯端末以外の受送信装置を用意する必要はありません。主にUHF帯の周波数帯域を使用しており、プラチナバンドと呼ばれる周波数帯では800MHz(0.8GHz)を使っています。

 

Wi-Fi無線LAN接続用の規格です。LANなので、単体でインターネット(WAN)に接続することはできません。WANの入り口となる、光などの有線回線やLTEなどの無線回線を必要とします。あくまで、少し前までLANケーブルで繋いでいた部分を肩代わりしてくれるだけの機能です。周波数帯域的には2.4GHzまたは5GHzを使用しており、前者は障害物にやや強いものの他電波との干渉が多く、後者は干渉が少なく通信も高速なものの障害物には弱いという特徴があります。

最近はWi-Fi Directというものも出てきて、Wi-Fi通信を介したP2P(D2D)通信もできるようですね。

 

いかがだったでしょうか。みなさん「Wi-Fiだー!」と安易に接続しているかもしれませんが、定額プランでWi-Fiを使っていると、携帯キャリアは何にもしていない(LTEを使われていない)のに通信量は取っていくということになります。私はそれが悔しいので、通信制限までに余裕のある月末には、無駄にGoogle Play Musicを流し続けて通信量を底上げしてます。こういうユーザーがいるから、携帯料金が値下がりしないんですよねぇ。。。