科学界世紀の大事件 ~重力波の観測~
photo by NASA Goddard Photo and Video
数日前から世界中、というか地球中を大騒がせしている重力波。アメリカのLIGOで地球史上初めて検出されたとして、界隈では本当に大変なことになっているようです。
重力波ってなんだ
重力波については私も難しくてしっかり理解はしていませんが、分かる範囲で言えば、全ての物質に存在する質量は、重力(引力)を生じさせます。これがニュートンの提唱した万有引力です。この重力が存在する場所を重力場と呼びますが、この変化を捉えたものが重力波です。質量のあるものが揺れたりすることで発生します。この辺は電場と電波の関係に似ていますね。
重力場では空間のゆがみが生じます。このゆがみというのは、空間の長さが変化するということで、重力が強いほど空間は伸びます。この伸び縮みが伝播したものが重力波ということです。今回はその伸び縮み10-21m分を波として観測できたそうです。
また定型句的な話をすれば、重力波はアインシュタインの一般相対性理論によって存在が予言されて以降、これまで直接的な観測がなされていなかったため、「最後の宿題」と呼ばれていたそうです。
今回発見された重力波の源
LIGOの発表したこの声明によれば、今回の重力波源は太陽29個分と36個分の2つのブラックホールだそうです。これらが互いの周りを回転しながら(同時に重力波も発生させながら)近づき、最後に衝突する瞬間に太陽3個分の質量を重力波というエネルギーに変換して放出しました。このとき発された重力波によって、地球上では4km辺りで10-21m程度注1の空間の変化があり、それを検出したとのことです。
注1:割合が正確ではないかもしれません。
一般相対性理論を元手に色々と考えると、時空間の仕組みが一体どうなっているのか、鶏と卵の関係のようになってきてしまって訳分からなくなってしまいます。が、これがとっても楽しいのです。皆さんに共感はして頂けないかもしれませんが、やっぱり宇宙って、最強に面白い世界だと思います。
間違いなく発刊されるNewtonの増刊号、買わないとだなぁ。